うつ病 / 仕事のスタイル(ヘルスケア)別関連知識

うつ病

脳内で生成される神経伝達物質(セロトニン・ノルアドレナリン・アドレナリン・ドーパミンetc)のアンバランス状態によって引き起こされる、憂うつな気分、体の倦怠症状の持続状態(2週間以上)。
個人差・症例差が存在し、確実な原因として特定・証明は困難ですが、神経伝達物質の障害に原因を求めた治療が効果を発揮しています。
【うつ状態】
悲観的な思考、憂うつで悲しく気落ちした気分、興味や喜びの著しい低下、食欲減退、不眠、絶望、不安・焦燥、着想貧困化、考えがわかない・まとまらない、活動性低下、疲れやすさ、気力減退、罪業感、集中力低下、決断不能,死の反復思考

うつ病=心の病気 といった一般的な認識がありますが、人間がその生活の中で触れる情報を処理する過程で生成される神経伝達物質の過少・過剰が原因であるとするところに止めれば、うつは心の病気ではありません。
一方、神経伝達物質のアンバランスを生み出す原因は、結局のところは心のあり方・持ち方から連なってきているというところまでたどれば、うつ病=心の病気 と言えます。
この、うつ=心の病といった認識は、無駄で無用で危険な頑張りを生み出してしまいます。
「年間3万人以上に及ぶ自殺者の多く(6割とする報告があります)がうつ病を発症している」 とされる事を考えれば、広く一般がより正確な知識を持つ事で以下の認識を持ち、知識に従った行動を取る事が求められます。

  • 「うつ病=心の病気」という、底の浅い認識を改める
  • 病気を持つ人に対する優しさ、気配りを発揮する
  • 「自分はうつ病ではない」と考えて治療を遅れらせてしまう、本人の認知上の障害を小さくする
  • 「うつは適切な治療を施せば治る病気」と理解する

うつ状態になり易い人

勤勉 誠実 正直 几帳面 真面目 良心的 高い義務感 凝り性 融通のなさ 仕事熱心 チーム優先思考 優しい

神経伝達物質

脳の神経細胞(ニューロン)間には隙間(シナプス間隔)があり、あらゆる情報をニューロン間で受け渡しする際に分泌されているもの。

「セロトニンとノルアドレナリンの分泌不全がうつ病の原因」とする説が有力とされますが、個人差が存在して当たり前の分野であり、解明されていない部分が大きいため、「一概に言い切れない」とされ、生成・分泌不全の原因については、「過剰なストレスではないか?」とされています。

『休養』と『投薬』がうつ病治療の基本とされていますが、投薬に関しては、患者の症状に合わせて数ある抗うつ剤の中から選択されています。
(セロトニンが不足していると推察されれば、セロトニンの生成・分泌を促進する抗うつ剤を使用)

ニューロンと神経伝達物質

 セロトニン

「癒し」「沈静」「落ち着き」「安定」に関する物質とされ、セロトニンが不足すると、以下の反応が心身に見られるとされます。

  • 心・・過敏・緊張・こだわり・衝動・不安
  • 体・・便秘・不眠・過食・頭痛・低体温・悪姿勢

 ノルアドレナリン/アドレナリン

「興奮」「集中」「戦い」「恐怖・不安」に関する物資とされ、不足すると心身に以下の反応が見られるとされます。

  • 心・・無気力・倦怠・億劫・厭世
  • 体・・不眠・過眠・もの忘れ・食欲不振・体重減少

 ドーパミン

「意欲」「楽しみ」「快楽」に関する物質とされ、不足すると心身に以下の反応が見られるとされます。

  • 心・・あらゆる面における意欲の減退
  • 体・・性欲減退・運動能力低下

「睡眠障害」「日内変動」

心と体のありとあらゆる部分に正常ではない動きが見られるうつ病ですが、その大きな特徴は、「睡眠障害」(睡眠に関する不正常)と、「日内変動」(一日の中での気分や体の変調)とされます。

「睡眠障害」
寝つきが悪い、夜中に起きる、早朝に目が覚める、日中に眠いなど、睡眠が正常に取れていない状態です。『入眠障害』『中途覚醒』『熟睡障害』『早朝覚醒』『過眠』
「日内変動」
午前中だるい、昼過ぎに元気がでる、夕方に気持ち悪くなるなどが続けば、正常で平穏なリズムで日々を過ごせていない事が判ります

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