退職勧奨と仕事上の性格
『仕事上の性格』
人によって性格が違う事と同じく、仕事上の物事の考え方や行動の仕方にも特徴があります。人それぞれが仕事の場に臨む際に見せる、「仕事の取り組み方」「仕事のやり方」「仕事のスタイル」が 『仕事上の性格』 です。
一緒に働くに値しない事を表明する「退職勧奨」
「もう辞めてくれ」「お願いだから転職してくれ」「君にふさわしい会社がきっとみつかる」「この会社ではあなたの能力が発揮できない」・・など、それを口にする上司の性格による表現の違いはありますが、
『会社や私はあなたに期待していない。あなたの存在に困っている。雇用関係を打ち切りたいから退職願いを持ってきて欲しい』という、それを聞かされた人にとっては自分の存在自体を否定されたほどに感じてしまう強烈なメッセージです。
正社員の解雇がし難い国の上位にランクされる日本では、本気になって裁判で戦えば労働者側に有利な判断が下される事を会社側は分かっているため、辞める本人の自由意志の結果である、『自己都合退職』『自主退職』の獲得を目指す事になります。
会社が『自己都合』を目指す目的は概ね以下にものになります。
- 会社都合(退職勧奨)による退職 = 解雇では、雇用保険事業から受けている助成金の給付対象ではなくなってしまう
- 消費者が抱くイメージや感覚が大切な経済社会での全社的なイメージの低下
- 何よりも元社員との法的な争いになった時に不利になる
- 退職に伴って支払い義務が発生する金銭を低く抑えたい
(退職理由によって係数が変化する退職金制度/退職後の生活保障etc)
退職勧奨されやすい人
期待や約束した雇用条件があり、その約束を履行する事に対して給料を支払う会社側にとって、「約束を果たしてくれないなら辞めてもらう」と考えるのは当然です。
目標売り上げなどの約束を果たせなかった事による退職勧奨は、言い渡される側の社員にとっても納得しやすいものですが、それでも退職勧奨が行い易い相手とそうではない相手がいます。
退職勧奨されやすい人の特徴は以下のものになります。
- 普段から自分の意見を表明する事を避けている人
- 「人の目を見て話せない」など、コミュニケーションに難がある人
- 判断や行動など何事においても反応が遅く、スピード感がない人
- 気が弱く和を乱さない人
退職勧奨され難い仕事上の性格
全社的なリストラを行うなど、業務上の必要性があるために退職勧奨を行う必要がある場合は別ですが、業務成績以外の部分に関し、普段の仕事でみせておく仕事上の性格によって、退職勧奨され難いものがあります。
- 周囲に溶け込む
- 上司はその会社に残り続ける人です。
会社を離れる人に対しての配慮はなくとも、その後の会社で仕事をし続けていく事には大きな関心があります。
仲が良かった仲間が辞めさせられれば、反発ややる気の喪失が生み出されて自分に向かってくる事が予想されるため、周囲に溶け込んで上手くやっている人に対する退職勧奨は躊躇します
- 独創性
- 自分だけの視点や考え方を持つなど、仕事をする上でオリジナリティ・独創性を発揮する人は、例え現在の成績が振るわなくとも期待感を抱かせます。
「何かをやってくれる」「一発当ててくれる」「他とは違う視点でバランスをとってくれる」など、一般的で平凡なものしかもっていない人ほどその存在を高く買います。
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